百聞は一聴にしかず

Catch The GO'S SOULというHPにあったゴスペラーズの曲紹介を中の人が移設しています。

Right on, Babe

作曲合宿のときに黒沢氏がリードを取って作曲した一曲。
懐かしい、少し昔のゴスペラーズを思い出させるようなメロディ。
そして、どことなくむず痒くなるような、青臭い(褒め言葉です)歌詞。Back To Earlyだね、まさに。
黒沢氏の「マーヴィンだよ!」という鶴の一声によって、
酒井&松本両氏が振り回されたとかいないとか…真相はいかに?
誰が何をどこまで担当して作ったのか詳しいところはわからないが、
出来上がったのは確かにマーヴィンちっく。
元々、黒沢氏はマーヴィン・ゲイがそんなに好きではなかったそうだが、
Feeln' soulの「ひとりうたい」のコーナーで『Distant Lover』を歌ったとき、その魅力にハマったそうな。
マーヴィン・ゲイといえば、名曲『What's going on』だが、
『Right on,babe』の中にもちゃんとそのフレーズが入っている。
「Right on」というのもマーヴィンがよく使った言葉であるというように、
あちこちにマーヴィンが意識されているのである。

ここまでゴスペラーズがこだわったマーヴィン・ゲイというアーティストについて少し記しておきましょう。
(曲についてのコメントが特にないから・汗)

マーヴィン・ゲイMarvin Gaye)は1939年4月2日ワシントン・D.C.生まれ。
なんと黒沢氏と誕生日が一日違い。本名は、「Marvin Gay」。
"e"をつけたのは、彼の憧れのサム・クックSam Cooke)を意識してのことらしい。
3歳のときから教会で歌い、すぐにクワイアのソリストにまでなったそうだ。
ドラムやピアノもできて、かつてはスモーキー・ロビンソン&ミラクルズのバックで
ドラムを叩いていたこともあるらしい。
高校卒業後、空軍へ。その後、ワシントンに戻り、地元では有名なドゥ・ワップ・グループで
歌っていたところ、ムーン・グロウズのメンバーの目に留まり、一時期はムーン・グロウズにいた。
(あの有名な『Sincerely』はマーヴィンが入る前のヒット)
ムーン・グロウズでは1959年に『Mama Loocie』という曲でヒットを出している。
その後、彼はその声を評価されて、1961年にモータウンと契約。
4枚目のシングル『Stubborn kind of Fellow』
トータス松本がカバーしている。某クルマのCMでかかっている)でヒットし、
それから彼の大ヒット人生が始まります。
代表作は…(多すぎるので)簡単には、
『Ain't That Peculiar』
 (1965、スモーキー・ロビンソンのプロデュースでR&Bチャート1位、popチャートで8位を記録)
『Ain't No Mountain High Enough』
 (1967、Tammi Terrellとのデュエットで、R&Bチャート3位、popチャートで19位を記録)
『Mercy Mercy Me』
 (1971、某クルマのCMに起用。R&Bチャート1位、popチャートで2位を記録)、
『Inner city Blues』
 (1971、村上氏がめいほう音楽祭でカバー。R&Bチャート1位、popチャートで9位を記録)
『Sexual Healing』
 (一番最近のヒット。R&Bチャート1位、popチャートで3位を記録)

と、彼の人生は栄光に満ち溢れていたように思われるが、実はそうでもなかった。
悲しいことはあまり書きたくないので、ここでは省略するとしよう。
最後に、彼が亡くなったのは、1984年4月1日のことだった。
さいころから確執があった父親の手によって命を絶たれたのである。