渇き
当時のアメリカのR&Bを意識して作られた曲。
BABY FACEみたいな曲が作りたかったんだそうな。
曲自体はワンコーラス分だけがかなり先に出来上がっていたらしい、それも風呂の中で(笑)
(黒沢氏は風呂の中で鼻歌を歌っていて、曲を思いつくことが多いそうだ)
それを聴いた村上氏が「この曲がいいから、バラード作れよ」と
大サビと転調を提案してきたらしい。
そして、黒沢氏はその課題に応えるべく曲を作ったそうな。
しかし、それに適当に歌詞をつけて歌ったところ、
「自分で歌詞を書いてみたい」と思ったのだそうだ。
そして、黒沢氏は曲調が自分の好きな作家の村上春樹氏の世界に似ていると思ったところから
『羊をめぐる冒険』という小説を参考に詞を書いたそうだ。
詞のイメージも曲のイメージも抑え目で感傷的な雰囲気だが、
それを煽るのが黒沢氏のボーカル。
強い激情だけが「歌」になるわけではないということをこの歌が証明している。
聴いていると、この曲の世界の中に自然に入っていくことが出来る。
本人も歌入れに相当のこだわりがあったらしく、
レコーディングもものすごく時間がかかったそうだ。
この曲が初めて歌われたのは、98年のファンの集い。
その時から人気が高かった曲。